大正・昭和期のキリスト教社会運動家・賀川豊彦に関する資料を収集・保存・展示し、その思想や実践を伝える場となっているのが「賀川豊彦記念 松沢資料館」です。賀川資料館としても知られています。賀川豊彦が設立した社会福祉事業法人「雲柱社」のうち財団法人の賀川事業団雲柱社が運営しています。
松沢資料館がある世田谷区上北沢は、関東大震災以降に賀川が住んだ場所であり、賀川が設立した日本キリスト教団の松沢教会に併設しています。多くの団体からの寄付金などをもとに、1982年10月に開館しました。
なお、様々な社会運動を行った賀川はゆかりとなる各地に記念館があり、若き日にスラム街で活躍した神戸には「賀川豊彦記念館」が、関東大震災後の救済拠点となった墨田区東駒形には「本所賀川記念館」、幼少期を過ごした徳島県鳴門市には「鳴門市賀川豊彦記念館」があり、コープこうべ協同学苑内にも賀川豊彦特別展示室があります。
賀川豊彦は、神戸スラム街での救済活動から、労働組合運動や農民運動、関東大震災からの救済運動など多くの社会運動にかかわってきており、また、日本と世界でキリスト教の伝道を行った伝道者としても知られ、宗教や哲学から経済、社会、小説まで、発表した作品も多数に及びます。活動の場も全国に広がり、数多くの組織も立ち上げています。そういった幅広い活動や著作に関する資料を整理保管し、一般に公開する場となるのが、松沢資料館です。
資料館は、ミュージアム、アーカイブズ、ライブラリーの3つの機能を持ち、建物2階の展示フロアは「ミュージアム」として一般公開されています。賀川豊彦の生涯やその社会事業についての紹介を行っており、映像コーナーやミュージアムショップもあります。
資料館1階の収蔵庫は一般に公開されていない「アーカイブズ」と「ライブラリー」となり、様々な資料を収蔵しています。教育や研究目的の場合は、事前申し込みで利用できます。
アクセスは、京王・京王線の上北沢駅の南口を出て徒歩で5分ほどの場所にあります。近くには世田谷区の上北沢区民センターもあります。駐車場は松沢教会に若干のスペースがあるものの一般車用には提供されていません。
住所: | 東京都世田谷区上北沢3-8-19 |
郵便番号: | 156-0057 |
電話番号: | 03-3302-2855 |
鉄道1: | 京王・京王線 上北沢駅 徒歩5分 |
スポット名: | 賀川豊彦記念 松沢資料館 |
よみがな: | かがわとよひこきねんまつざわしりょうかん |
料金: | 一般: 300円、小・中・高校生・障害者: 200円、シニア(65歳以上): 200円 |
定休日: | 日曜日、月曜日(月曜が祝祭日の場合は翌火曜日)、夏期、年末年始、展示替え期間など |
築年: | 1982年 |
駐車場: | 障がい者専用駐車場はあるものの、一般用は無し。 |