世田谷区の粗大ごみの出し方・不用品回収の方法
粗大ごみや不要品の処分方法は、自治体によっても方法が異なるため、調べる人も多い情報となります。世田谷区での粗大ごみの処分方法や、不要品持ち込みスポットの利用方法、区内での不用品回収業者の探し方などについて解説します。
粗大ごみとは?
粗大ごみの定義は、自治体によって若干の違いがあります。
世田谷区では、「1辺の長さが30センチメートルを超える耐久消費財を中心とする廃棄物」を、粗大ごみとしています。
耐久消費財とは、長期間使用出来るものです。例えば、タンスや照明器具、スキー用具など、その種類は様々です。
注意したいのは、大きさでは該当していても、粗大ごみとして回収出来ないものも一部あることです。こちらについては何が対象となるかは後述します。
また大きさは元の形・形状で判断されるため、例えばタンスを解体して小さくしたとしても、可燃ごみや不燃ごみとして出すことは出来ず、粗大ごみにしなければいけません。
粗大ごみの出し方
粗大ごみの出し方の簡単な流れは、以下の通りとなります。
1. 申込
2. 有料粗大ごみ処理券の購入
3. 収集日に排出場所に出す or 中継所に持ち込む
詳しい流れを続いて説明します。
1.申込
申込は「インターネット」「電話」「チャット」のいずれかで行います。
・インターネット: 世田谷区粗大ごみインターネット受付ページ
・電話: 03-5715-1133(世田谷区粗大ごみ受付センター、月曜日~土曜日8:00~21:00、祝日も受付。12月29日~1月3日は除く)
・チャット: 世田谷区粗大ごみインターネット受付ページ もしくは 資源・ごみの分別ページ にアクセスすると表示されるキャラクター(ヘラソ)をクリックするとチャットを開始出来ます。(オペレーター対応は、月曜日~土曜日8:00~21:00。12月29日~1月3日は除く)
申込時には具体的に何を捨てたいかを指定する必要があるため、事前に粗大ごみの「名称」「大きさ」「数量」を確認しておく必要があります。
申込を進めていくと手数料が確定し、また、「収集」か「持ち込み」の日も確定します。
なお聴覚や言語に障害がある人限定で、ファクシミリでの申込も可能です(世田谷区粗大ごみ受付センター: 03-6673-4243)。
「収集」か「持ち込み」か
粗大ごみの出し方は、収集か持ち込みかを選ぶことが出来ます。
収集の場合は、自宅前や集合住宅の指定場所まで回収に来てくれ、また申込から回収までの時間が早い(1~2週間程度、時期によっては更に伸びる場合も)というメリットがあります。
「持ち込み」の場合は、手数料が収集と比べて半額になるというメリットがあります。一方で、土・日曜日のいずれかしか受け付けておらず、持ち込める場所も「船橋粗大ごみ中継所」(世田谷区船橋7-21-15 希望丘中継所施設内)のみとなります。そのため申込から実際に持ち込めるまで1カ月以上(時期によっては更に伸びる場合も)かかることもあり、捨てるまでかなりの時間が必要というデメリットがあります。また申込は1世帯あたり1日1回となり、1回に持ち込める個数は10個までとなっています。
急ぎでは無く、また車等で中継所まで持ち込むことも可能な場合は持ち込みも選べますが、多くの場合は「収集」での依頼になるかと思われます。
手数料について
粗大ごみの手数料は品目毎に決められており、1個400円~2,000円(収集の場合)となっています。基本的には品物が大きくなるほど金額が高くなります。手数料は以下のページで確認可能です。
2. 有料粗大ごみ処理券の購入
申込を行うと金額が確定するため、その金額に合わせた「粗大ごみ処理券」を購入します。A券200円、B券300円の2種類があるため、必要な金額に合わせて券種を選びます。
販売場所は、世田谷区内の「有料ごみ処理券取扱所」の標識がるお店ですが、コンビニエンスストア(セブンイレブン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ミニストップ、ローソン)で購入が可能なため、基本的にはコンビニで購入することが多いかと思われます。
他には、オオゼキ、OdakyuOX、京王ストア、ピーコックストアなどのスーパーや、文房具店、酒店、電気店などの街のお店で取り扱っています。取扱い店一覧は区のホームページ(有料ごみ処理券取扱所一覧)で公開されています。
また上記販売店の他、世田谷・玉川・砧清掃事務所でも購入可能で、数店舗のみですが、区外のお店でも販売している店舗があります。なお、他の区や市でもごみ処理券を販売しているため、購入するときには必ず世田谷区のものであることに注意しなければ行けません。
3. 収集日に排出場所に出す or 中継所に持ち込む
収集の場合は、収集日当日に「有料粗大ごみ処理券」を粗大ごみに貼り、当日の午前8時までに指定場所に出します。なお処理券には、「収集日」と「氏名(もしくは受付番号)」を記載する必要があります。
持ち込みの場合は、同様に「有料粗大ごみ処理券」を貼り必要事項を記載した上で、当日に船橋粗大ごみ中継所に持ち込みます。持ち込み可能なのは、申込者本人もしくは同一世帯の人に限られ、申込者の本人確認が出来る書類を持参する必要があります。中継所は前述の通り土曜日もしくは日曜日のみ持ち込み出来、時間は9:00~12:00、13:00~15:30となります。
粗大ごみに出来ないもの
大きさが該当しても、区では粗大ごみとして収集出来ないものもいくつかあります。
1.家電リサイクル法の対象品
家電リサイクル法の対象となるものは区では収集出来ません。具体的には、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機があり、こちらは、購入店または買い換え店に依頼するか、家電リサイクル受付センターに依頼することになります。
家電リサイクル受付センター
インターネット申込み:https://kaden23rc.jp/kaden23rc/
電話: 0570-087200(月~金曜日、9:00~17:00)
また自身で運搬が可能な場合は、指定取引場所に持ち込むことも出来ます。この場合は、回収運搬料金が不要となりますが、取引場所は限られています(区内では東南流通、喜多見1-13-2のみ)。こちらを利用する場合は、郵便局にある「家電リサイクル券」に必要事項を記入して、リサイクル料金を支払い、指定取引場所に連絡して持ち込み日を決めます。詳細は家電リサイクル券センターで確認出来ます。
家電リサイクル券センター
ホームページ:https://www.rkc.aeha.or.jp
電話: 0120-319-640
東京都の指定取引場所
2.家庭用パソコン
家庭用パソコンも収集が出来ません。デスクトップパソコン、ノートパソコン、CRTディスプレイ/一体型パソコン、液晶ディスプレイ/一体型パソコンなどが該当します。
こちらは、メーカーによる回収か、もしくは宅配業者による回収が利用出来ます。
宅配業者では、区ではリネットジャパンリサイクルと協力しているため、インターネットで回収の申込が出来ます。パソコンを含む場合は、1箱分の回収料金(3辺合計140cm、重さ20k以内)が無料となり、プリンタやスキャナ等の周辺機器も同時に回収を依頼可能です。
3. 事業活動に伴って生じた粗大ごみ
事業による粗大ごみは、廃棄物処理業者に依頼する必要があります。
4. 自治体として処理が困難なもの
タイヤ、バッテリー・充電式電池、塗料・石油類、薬品類(農薬・劇薬)、ピアノ、耐火金庫、石・砂・土・ブロック・レンガ・タイル等、石こうボード、注射針は区として処理出来ないものとなっており、販売店またはメーカーへの問合せが必要です。
また自然物(土や石、砂)、有害性・危険性・引火性のあるもの、著しく悪臭を発するものも、区では収集が出来ないものとなっています。
オートバイ・消化器
オートバイは、「廃棄二輪車取扱店」のステッカーがある販売店に引き渡すか、二輪車リサイクルコールセンター(050-3000-0727、月~金曜日9:30~17:00 自動車リサイクル促進センター)に連絡します。
消化器は、消化器リサイクル推進センター(03-5829-6773、月~金曜日9:00~17:00 https://www.ferpc.jp/)に連絡します。もしくは、区の消化器等あっせん制度を利用して有料で引き取りを依頼することも可能です。
世田谷区不要品持ち込みスポットの利用
世田谷区では、粗大ごみの量が年間9,000トン(2021年度)にのぼることから、「捨てる前にリユース」を呼び掛けています。そのためジモティーと連携し、2021年10月から官民連携のリース拠点「世田谷区不要品持ち込みスポット」を開設しました。
「世田谷区不要品持ち込みスポット」は、当初は実証実験として区立喜多見1-4遊び場の脇に設けられていました。2023年3月31日までの期間中、持ち込まれた不要品の約97%にあたる4万4,300品が譲渡・販売され、推計で約226トンのゴミの削減に貢献したそうです。このこともあり、ジモティーは2023年5月にエコプラザ用賀とリサイクル千歳台の運営を区から受託することになり、「世田谷区不要品持ち込みスポット」は2023年5月よりエコプラザ用賀に移転して運営されています。
世田谷区不要品持ち込みスポットの利用方法
不要品持ち込みスポットは無料で利用可能となっており、家具・家電、レジャー・スポーツ用品、子供用品を持ち込むことが出来ます。ただリユースが前提のため、破損が目立つものや、分解されたもの、電源が入らない家電などを持ち込むことは出来ません。持ち込める対象の種類は決まっており、リサイクル家電や自転車、衣類など持ち込めないものもあるため、ホームページで事前に確認が必要です。
利用するためには、まずはホームページから持ち込み日を予約します。この時、持ち込み品についても登録します。
世田谷区不要品持ち込みスポットの営業時間: 9:00 ~ 17:00(毎週月曜日が休館)
予約は30分毎に枠が設けられており、空き枠がある日だけが予約出来ます。1回の持ち込みでは最大20点までの依頼が可能です。
予約当日には、予約時間内に直接スポットへ不要品を持ち込み、職員に引き渡すことで完了となります。
世田谷区不要品持ち込みスポット powered by ジモティーのページ
不用品回収業者の利用
区の粗大ごみ収集では、申込から回収・持ち込みまで時間がかかることや、また大量の依頼は出来なかったり、そもそも引き受けてもらえない品物もあります。そのような時に利用するのが、不用品回収業者です。
業者に依頼することで、最短で当日に回収してもらうことも出来、量が多くとも1回で引き取ってもらうことも可能です。一方で不用品回収業者は数も多く、どこを選ぶか迷ってしまうかも知れません。
無許可業者は利用しない
世田谷区では、「無許可業者」の利用に注意を呼び掛けています。廃棄物の回収を行う場合は、区の一般廃棄物処理業の許可が必要となり、この許可がない業者による回収は違法となります。
例えば、産業廃棄物処理業の許可、古物営業の許可、貨物運送事業の許可では、廃棄物の回収を行うことが出来ません。
そのため廃棄物を回収してもらう場合は、まずは区の許可を得た業者かどうかを確認するようにしましょう。
無許可業者による高額請求については、区だけでなく環境省なども注意喚起を行っています。
一方で、不要品を「廃棄物」としてでは無く、「リユース」「再販」目的で回収する場合は「古物商許可」があれば可能です。
不要品を廃棄物として回収する「廃棄物処理業」の許可は取得が容易ではないため、多くの不用品回収業者は「リユース」目的の「古物商許可」で活動を行っています。最低限、この「古物商」の許可の有無は確認するようにしましょう。
また古物商の許可で営業している不用品回収業者は、あくまで再販目的での回収となります。そのため、ゴミである「廃棄物」の回収は出来ないので、その点も考慮に入れておきましょう。
リユースの場合はリサイクルショップの利用も
リユース目的の場合、不用品回収業者に費用を払って回収を依頼するのではなく、まだ利用出来るものを有償で譲渡したいこともあるでしょう。
その様なときは、リサイクルショップやリユースショップを利用します。
リサイクルショップの中には出張買取を行っている業者もあるため、そういった業者を探せば、不要品を買い取ってもらうことも可能です。
買取業者も不用品回収業者と同様、探すのが手間ではあります。そんな時に便利なのが、一括見積りサイトとなります。
不用品回収業者一括見積り「エコノバ」
エコノバは、パラダイム・ラボが運営する不用品回収業者の一括見積りサイトです。利用は無料で最大5社からの見積りを一括で比較出来ます。
買取業者一括査定「おいくら」
おいくらは、東証プライム上場のマーケットエンタープライズが運営する、買取業者の一括査定サイトです。また自宅近くのリサイクルショップを検索することも可能です。