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世田谷区の鉄道駅利用者数トップ10

公開日:2016年9月20日

小田急小田原線の列車

世田谷区内には私鉄3鉄道7路線の駅が存在し、その合計数は41と東京23区でもトップクラスの鉄道駅数を持ちます。

世田谷区の駅・鉄道一覧

今回はこの鉄道駅の中から、利用者数が多い駅トップ10をご紹介します。ランキングに使用したのは、私鉄各社から発表されている2022年度の1日当たりの乗降人員数情報です。2020年度は新型コロナウイルスの影響により、各社とも利用客数が前年度より30%以上減少するなど、大きく落ち込んでいましたが、21年度、22年度は回復傾向が続いています。

これまでこのランキングは、2020年度、2018年度、2015年度の数字を元に3回更新しており、今回が4回目の更新となります。2015年度と2018年度は、下北沢を除き順位に変動はありませんでしたが、3回目の2020年度は、大学周辺の駅が特に大きく利用者を減らしたため、トップ10にも大きな変動がありました。コロナから回復してきた2022年度は前回に続いて、順位に大きな変化が出ています。

なお、東急・世田谷線に関しては、各駅ごとの人数は発表されておらず全線でひとまとめとして人数が発表されているため今回のランキングからは除外していますが、利用人数からしてトップ10に入ることはないはずです。

7位: 成城学園前駅(小田急小田原線): 74,920人(前回7位)

2015年度: 88,516人 -> 16年度: 88,727人 -> 17年度: 89,468人 -> 18年度: 89,856人(6位) -> 19年度: 88,692人 -> 2020年度: 58,614人(7位) -> 2021年度: 66,680人

成城学園前駅
7位は世田谷区成城にある小田急電鉄の「成城学園前駅」です。1927年に開業し、現在は地下駅となっています。高級住宅街・成城の駅として駅周辺には大きな邸宅が広がり、成城石井や成城コルティなどセレブな感じのある駅前となっています。駅名の通り成城学園の最寄り駅であり、幼稚園・小学校から大学までが集まった学園の学生利用も多い駅です。快速急行は停車しませんが、準急、急行に加え、一部のロマンスカーも停車します。

駅の利用者数は1991年をピークに減少傾向にあったものの、2000年代半ばから再び緩やかに増加しており近年は19年度までは同じ程度の数字か微増が続いていました。

成城大学をはじめとする成城学園の学生による利用者が多かったことから、2020年度は前年度から33.9%利用者が減少し、順位も1つ下げました。2022年度は19年度の84.5%まで回復したものの、これまで長年にわたって上回っていた経堂駅の利用者数を約半世紀ぶりに下回り、順位は同じままです。

6位: 経堂駅(小田急小田原線): 75,323人(前回8位)

2015年度: 74,691人 -> 16年度: 76,363人 -> 17年度: 77,959人 -> 18年度: 80,941人(9位) -> 19年度: 82,540人 -> 20年度: 57,253人(8位) -> 21年度: 67,898人

6位は世田谷区経堂にある小田急電鉄の「経堂駅」です。1927年に開業し、現在は高架駅となっています。以前から早朝・深夜には始発・終着列車も設定されていましたが、停車する列車はここ数年で増加。2018年3月のダイヤ改正で準急が全て停車するようになり、元々平日・日中と土休日だけの停車だった急行は、2018年3月の改正で平日下りの夜間以外停車する形になり、2022年3月のダイヤ改正では、全てが停車するようになりました。

利用者数は1990年代前半にピークを迎えた後は増減を繰り返していましたが、近年は再び増加傾向にあり、2012年度に初めて7万人を突破。その後は19年度まで毎年乗降人員数の最高記録を更新、2018年度には8万人を突破しました。駅周辺には商店が集まり、徒歩15分ほどの場所にある東京農業大学までの通りは、農大通りとしても知られています。複数の高校や私立中学の通学駅でもあります。

1966年度以降は一貫して隣の成城学園前駅よりも利用者数が下回っていましたが、2022年度は1965年度以来半世紀以上ぶりに成城学園前駅を上回り、順位を上げています。

5位: 明大前駅(京王京王線・井の頭線): 86,228人(前回6位)

2015年度: 104,608人 -> 16年度: 107,394人 -> 17年度: 108,231人 -> 18年度: 110,244人(5位) -> 19年度: 110,961人 -> 20年度: 60,668人(6位) -> 21年度: 76,005人

5位は世田谷区松原にある京王電鉄の「明大前駅」です。京王電鉄の京王線と井の頭線の2路線が通り、それぞれ単独では京王線が48,752人、井の頭線が37,476人となっており合計で86,228人となります。また、両線の乗り換えが145,276人となり、乗降人員数以上に乗り換えで利用する人が多い駅と言えます。京王線の駅としては1913年に火薬庫前駅として、井の頭線の駅としては1933年に西松原駅としてそれぞれ開業し、1935年に明治大学の移転に伴い現在の名称になりました。

区内の京王電鉄駅では、2022年3月のダイヤ改正までは唯一特急が停車する駅でした。駅北側の杉並区内には駅名の由来である明治大学の和泉キャンパスがあり、駅周辺には商店が集まっています。

他の大学周辺駅同様、2020年度は大学の休校やオンライン授業化の影響を受け、前年度から45.3%減と大きく利用者を減らし、順位も下げました。2022年度は19年度比で77.7%まで回復し、順位も1つ上げています。

4位: 下北沢駅(京王井の頭線): 102,137人(前回4位)

3位: 下北沢駅(小田急小田原線): 112,116人(前回3位)

京王: 2015年度: 114,269人 -> 16年度: 114,452人 -> 17年度: 114,367人 -> 18年度: 114,175人(4位) -> 19年度: 115,580人 -> 20年度: 75,522人(4位) -> 21年度: 89,091人
小田急: 2015年度: 114,118人 -> 16年度: 114,922人 -> 17年度: 115,658人 -> 18年度: 118,869人(3位) -> 19年度: 121,739人 -> 20年度: 82,821人(3位) -> 21年度: 96,539人

4位、3位は続けて紹介します。世田谷区北沢にある「下北沢駅」は、2019年3月まで、小田急電鉄と京王電鉄が共同で使用する共用駅となっており、小田急が地下駅、京王が高架駅となっていました。2019年3月に改札が分離されるまではそれぞれの乗り換えに改札も設けられておらず、両線間の乗り換え客も多数利用しています。それぞれでの相互乗り換え人員数は公表されていなかったため、両線の乗降人員数には改札を出ずにそのまま乗り換える人数も一定数いたものと考えられます。

2013年に小田急電鉄の地下化が完了した後は乗り換えがしづらくなったこともあり、その後数年は両鉄道とも乗降人員数は記録的な減少となっており、2012年度と15年度の数字を比べると、小田急は約14%、京王は約12%減少しています。2015年度の数字は京王のほうが小田急を上回っていたものの、その後はコロナ前までは京王がほぼ変わらず推移する一方、小田急は微増となったため、2016年度以降は小田急の数字が上回っています。

元々区内でも有数の繁華街であり、映画の街や音楽の街、古着の街、サブカルの街など様々な側面を持ち若者にも人気の場所でしたが、近年は再開発が進み駅の様子も一変。新しい商業施設も複数誕生していることもあり、コロナ禍からの利用者回復率は区内の駅の中でも高く、22年度は19年度比で約9割まで回復しています。

2位: 三軒茶屋駅(東急田園都市線): 124,990人(前回2位)

2015年度: 132,845人 -> 16年度: 136,149人 -> 17年度: 139,061人 -> 18年度: 141,133人(2位) -> 19年度: 142,028人 -> 20年度: 94,477人(2位) -> 21年度: 110,173人

2位は世田谷区太子堂にある東急電鉄の「三軒茶屋駅」です。三軒茶屋駅は世田谷線の始発駅でもありますが、田園都市線とは改札が別となっており、両線間での相互乗り換え人員数や世田谷線三軒茶屋駅の乗降人員数も公表されていないことから、利用者数は田園都市線の地下駅のみの数字となっています。

三軒茶屋はランドマークのキャロットタワーをはじめ世田谷区内でも最も有名な繁華街の一つである一方、駅から少し離れると住宅が立ち並ぶなど、商業地・住宅地の両方として利用者が多い場所です。渋谷からも2駅目と、都心への交通の便も良い場所です。

付近には昭和女子大学や、2016年4月にオープンした日本大学三軒茶屋キャンパスもあります。

1位: 二子玉川駅(東急田園都市線・大井町線): 133,086人(前回1位)

2015年度: 152,565人 -> 16年度: 160,558人 -> 17年度: 162,989人 -> 18年度: 165,421人(1位) -> 19年度: 163,140人 -> 20年度: 102,470人(1位) -> 21年度: 119,348人

二子玉川駅1位は、世田谷区玉川にある東急電鉄の「二子玉川駅」です。東急電鉄の田園都市線と大井町線の2路線が通り、単独では田園都市線が85,176人、大井町線が47,910人となっており、田園都市線単独でも6位の経堂駅を上回ります。それぞれの利用者数には相互乗り換えの人数は含まれていませんが、公表されていた2015年度の相互乗り換え人数は83,129人でした。

再開発が進む二子玉川では、駅前に高島屋や二子玉川ライズなどショッピングセンターが集まる一方、住宅地としても人気のエリアで高層マンションも立ち並んでいます。

特に近年の再開発や大手企業の移転に合わせて駅の利用者数も急激に増えており、2010年に二子玉川ライズが先行オープンし二子玉川ライズタワー&レジデンスの入居も開始したことから、2011年度の乗降人員数は前年度比15%以上の大幅増となりました。さらに2015年には二子玉川エクセルホテル東急や109シネマズ二子玉川など残っていた施設も全てオープンし、同年8月には楽天が本社を移転したこともあり、2015年度は前年度比約18%増の大幅増を再び記録。2005年度は96,780人と10万人に満たない利用者数だったものが、10年間で60%近くの急増となりました。以降も18年度までは過去最高を記録しながら増加を続けてきました。

新型コロナウイルスの影響を受けた2020年度も、区内では唯一10万人台の利用者数を維持していました。

また、東急電鉄では定期利用者と定期外利用者の数字を公表していますが、二子玉川駅はコロナ前までは定期外利用者の割合が約51%(18年度)と非常に大きくなっており、ショッピング等で一時的に訪れる人が多いことも、1位に押し上げた要因になっていたようです。2位の田園都市線・三軒茶屋も買い物などの一時利用が多い駅ですが、それでも定期外利用者の割合は約43%であり、その違いが分かります。コロナの影響があった2020年度でも定期外利用者の割合は約53%とコロナ前と変わらず、引き続き一時的な利用者が多いようです。

世田谷区内路線別の利用者数ランキング

駅別のトップ10を見たので、次に世田谷区内を通る鉄道路線別の利用者数ランキングも見てみます。区内には7つの鉄道路線がありますが、それぞれの路線のうち区内にある駅の乗降人員数を合計した数でランキングとしています。

(2022年度の情報)

順位 路線名 乗降人員数合計(人) 駅数 1駅あたり(人)
1位 小田急小田原線 456928 10 45693
2位 東急田園都市線 456848 6 76141
3位 京王京王線 235714 7 33673
4位 京王井の頭線 170238 5 34048
5位 東急大井町線 134003 5 26801
6位 東急世田谷線 104566 10 10457
7位 東急目黒線 11472 1 11472

(2020年度の情報)

順位 路線名 乗降人員数合計(人) 駅数 1駅あたり(人)
1位 小田急小田原線 355,991 10 35,599
2位 東急田園都市線 35,1084 6 58,514
3位 京王京王線 187,368 7 26,767
4位 京王井の頭線 128,028 5 25,606
5位 東急大井町線 103,988 5 20,798
6位 東急世田谷線 84,204 10 8,420
7位 東急目黒線 9,800 1 9,800

(2015年度の情報)

順位 路線名 乗降人員数合計(人) 駅数 1駅あたり(人)
1位 東急田園都市線 500,745 6 83,458
2位 小田急小田原線 487,537 10 48,754
3位 京王京王線 270,152 7 38,593
4位 京王井の頭線 197,216 5 39,443
5位 東急大井町線 151,144 5 30,229
6位 東急世田谷線 110,112 10 11,011
7位 東急目黒線 13,738 1 13,738

世田谷区内全駅の利用者数

最後に、世田谷区内にある全駅の乗降人員数を一覧で紹介します。

(2022年度の情報)

駅名 路線名 人数(単位:人)
二子玉川駅 東急(2線合計) 133,086
三軒茶屋駅 東急田園都市線 124,990
下北沢駅 小田急小田原線 112,116
(全線) 東急世田谷線 104,566
下北沢駅 京王井の頭線 102,137
明大前駅 京王(2線合計) 86,228
二子玉川駅 東急田園都市線(単独) 85,176
経堂駅 小田急小田原線 75,323
成城学園前駅 小田急小田原線 74,920
千歳烏山駅 京王京王線 74,178
駒沢大学駅 東急田園都市線 67,494
桜新町駅 東急田園都市線 61,954
用賀駅 東急田園都市線 60,422
池尻大橋駅 東急田園都市線 56,812
千歳船橋駅 小田急小田原線 51,828
明大前駅 京王京王線(単独) 48,752
二子玉川駅 東急大井町線(単独) 47,910
祖師ヶ谷大蔵駅 小田急小田原線 43,037
下高井戸駅 京王京王線 38,221
明大前駅 京王井の頭線(単独) 37,476
桜上水駅 京王京王線 31,663
梅ヶ丘駅 小田急小田原線 30,091
喜多見駅 小田急小田原線 29,015
尾山台駅 東急大井町線 27,916
等々力駅 東急大井町線 25,854
豪徳寺駅 小田急小田原線 24,471
上野毛駅 東急大井町線 20,304
代田橋駅 京王京王線 16,280
東松原駅 京王井の頭線 14,378
上北沢駅 京王京王線 13,730
芦花公園駅 京王京王線 12,890
九品仏駅 東急大井町線 12,019
奥沢駅 東急目黒線 11,472
世田谷代田駅 小田急小田原線 9,041
池ノ上駅 京王井の頭線 8,362
新代田駅 京王井の頭線 7,885
東北沢駅 小田急小田原線 7,086

(2020年度の情報)

駅名 路線名 人数(単位:人)
二子玉川駅 東急(2線合計) 102,470
三軒茶屋駅 東急田園都市線 94,477
(全線) 東急世田谷線 84,204
下北沢駅 小田急小田原線 82,821
下北沢駅 京王井の頭線 75,522
二子玉川駅 東急田園都市線(単独) 64,741
千歳烏山駅 京王京王線 61,848
明大前駅 京王(2線合計) 60,668
成城学園前駅 小田急小田原線 58,614
経堂駅 小田急小田原線 57,253
桜新町駅 東急田園都市線 50,395
用賀駅 東急田園都市線 48,985
池尻大橋駅 東急田園都市線 47,659
駒沢大学駅 東急田園都市線 44,827
千歳船橋駅 小田急小田原線 44,739
二子玉川駅 東急大井町線(単独) 37,729
明大前駅 京王京王線(単独) 34,326
祖師ヶ谷大蔵駅 小田急小田原線 33,774
下高井戸駅 京王京王線 29,914
明大前駅 京王井の頭線(単独) 26,342
喜多見駅 小田急小田原線 25,497
桜上水駅 京王京王線 23,637
等々力駅 東急大井町線 21,331
豪徳寺駅 小田急小田原線 21,101
梅ヶ丘駅 小田急小田原線 19,535
尾山台駅 東急大井町線 19,088
上野毛駅 東急大井町線 16,125
代田橋駅 京王京王線 14,865
東松原駅 京王井の頭線 12,973
上北沢駅 京王京王線 11,724
芦花公園駅 京王京王線 11,054
奥沢駅 東急目黒線 9,800
九品仏駅 東急大井町線 9,715
世田谷代田駅 小田急小田原線 7,061
池ノ上駅 京王井の頭線 6,654
新代田駅 京王井の頭線 6,537
東北沢駅 小田急小田原線 5,596

(2015年度の情報)

駅名 路線名 人数(単位:人)
二子玉川駅 東急(2線合計) 152,565
三軒茶屋駅 東急田園都市線 132,845
下北沢駅 京王井の頭線 114,269
下北沢駅 小田急小田原線 114,118
(全線) 東急世田谷線 110,122
明大前駅 京王(2線合計) 104,608
二子玉川駅 東急田園都市線(単独) 95,671
成城学園前駅 小田急小田原線 88,516
千歳烏山駅 京王京王線 78,314
駒沢大学駅 東急田園都市線 77,135
経堂駅 小田急小田原線 74,691
桜新町駅 東急田園都市線 70,588
用賀駅 東急田園都市線 63,204
池尻大橋駅 東急田園都市線 61,302
明大前駅 京王京王線(単独) 60,135
二子玉川駅 東急大井町線(単独) 56,894
千歳船橋駅 小田急小田原線 56,293
祖師ヶ谷大蔵駅 小田急小田原線 47,857
明大前駅 京王井の頭線(単独) 44,473
下高井戸駅 京王京王線 44,407
桜上水駅 京王京王線 38,196
喜多見駅 小田急小田原線 32,973
梅ヶ丘駅 小田急小田原線 32,199
尾山台駅 東急大井町線 29,777
等々力駅 東急大井町線 28,986
豪徳寺駅 小田急小田原線 26,498
上野毛駅 東急大井町線 22,364
代田橋駅 京王京王線 19,974
東松原駅 京王井の頭線 18,783
上北沢駅 京王京王線 14,693
芦花公園駅 京王京王線 14,433
奥沢駅 東急目黒線 13,738
九品仏駅 東急大井町線 13,123
池ノ上駅 京王井の頭線 10,102
新代田駅 京王井の頭線 9,589
世田谷代田駅 小田急小田原線 7,886
東北沢駅 小田急小田原線 6,506

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