世田谷区役所

世田谷区役所の本庁は、東急電鉄世田谷線世田谷駅から徒歩5分、同じく世田谷線の松陰神社前駅からも徒歩5分程度の場所にあります。

3つの庁舎をはじめ多くの建物が集まる

敷地には多くの建物が集まっており、区役所の建物としては、第一庁舎(地下1階地上5階)、第二庁舎(地下1階地上5階)、第三庁舎(3階)の三つの庁舎があります。第一庁舎には世田谷区民会館が隣接し、第二庁舎は世田谷保健所、第三庁舎は世田谷総合支所を併設しており、世田谷分庁舎(ノバビル、3階)も敷地内にあります。また、同じ敷地ではないですが、すぐ近くには世田谷区役所城山分庁舎も位置しています。

区役所の敷地面積は2万1707平方メートルで、第一庁舎と区民会館が位置する東側と、第二、第三、分庁舎が位置する西側に分かれています。本庁舎の職員数は、城山分庁舎や三軒茶屋分庁舎も含め、2014年4月1日現在、正規・非常勤と合わせて2553人でした。

人口・面積とも23区トップクラスの世田谷区の中で、区役所は地理的には中心に近い場所にありますが、世田谷区内の有名な駅からは近くなく、最寄の東急世田谷線も三軒茶屋と下高井戸間を結ぶ普通路線と、決して便利な場所にあるとはいえません。区内の5地域には「総合支所」が置かれて手続きを分担しており、本庁の中にも「世田谷総合支所」がありますが、通常区役所で必要な手続きのほとんどが総合支所で行うことができます。地域によっては区役所に直接行く必要がない人も多く、区民でも実はあまり場所を知らない、という人も多いかもしれません。

最も最寄のバス停は「世田谷区民会館」で、区役所のすぐ前に位置しています。渋谷、田園調布、五反田にバス路線が走っておりそれぞれ約1時間弱で結んでいるのですが、本数はあまり多くなく、路線数も「世田谷区役所入口」のほうが多いです。渋谷方面からは、世田谷区民会館へ向かうバスが1時間に1~2本であるのに対し、世田谷区役所入口へ向かうバスは約6分に1本程度の頻度となっています。ただ、こちらのバス停は実は「世田谷通り」から区役所に入る通りの交差点近くに位置しているため、区役所からは徒歩で7~8分程度離れた場所にあり、区役所のすぐ入り口に位置しているわけではありません。

長年議論だった建替えがついに始まる

老朽化や機能分散が問題となり、世田谷区役所では長年「建替問題」が議論されてきました(詳細は後述)。2016年に「「世田谷区本庁舎等整備基本構想」がまとめられ、建設者を決める公募型のプロポーザルが行われました。これをもとに、2018年には「本庁舎等整備基本設計方針」がまとめられました。

建替えでは、第1庁舎と世田谷区民会館の場所に「東棟」、第2庁舎や第3庁舎などがある場所に「西棟」が建てられる計画です。

東棟は、建物面積約7080平方メートル、延床面積約35700平方メートル、地上10階・地下2階の建物となります。大きくは区民会館部分と、それ以外の部分に分かれ、7~10階には現在第2庁舎に入る世田谷区議会が入ります。

世田谷区民会館は現在の会館の竣工当時の面影や広場の雰囲気を再生しながら、内装は既存の構成を踏襲し、音響性能向上や楽屋面積拡充などを図ります。客席は最大で約950席となる予定で、小楽屋2室、中楽屋2室、大楽屋2室が設けられます。

西棟は、建築面積約6290平方メートル、延床面積約36700平方メートル、地上5階・地下2階建ての建物となります。

また東棟と西棟は、「世田谷リング」と呼ばれる空間でつながり、現在もある中庭の広場と合わせて一体的に整備される計画です。緑の空間としての維持を目指し、現庁舎東側のケヤキ並木は極力残し、中庭広場のケヤキも原則そのままの場所に保存することとしています。

大規模な工事となり、また現在の区役所機能を維持しながら進めるため、工期は全体で3期に分けて進められます。第1期は2021年7月から2023年7月まで、第2期は2023年8月から2025年9月まで、第3期は2025年9月から2027年10月までとなっており、全体では約6年に及び長期工事となります。

なお期間中に工期が一部変更され、第1期の終了は2023年7月から9月に、第2期の工期は2023年10月から202510月までにと変更になっていますが、全体の工期には変更ありません。

工事の施工者は2021年3月に大成建設が331億円で落札しており、2021年7月に第1期工事が始まっています。

建替問題は長年の議論だった

2021年についに着工した建替問題ですが、議論は長年続いてきました。

建替の必要性に関しては複数の要因が挙げられていますが、1つは「老朽化」です。第一庁舎は1960年、区民会館はその前年の1959年に建てられ、第二庁舎が1969年、最も新しかった第三庁舎が1992年築と、最も古い建物では築60年を超えています。空調設備などが老朽化し熱効率が悪く、無駄なエネルギーの消費を招いており、バリアフリー化や情報通信技術の基本設備、防犯・セキュリティー面への対応も不十分といわれてきました。

更には、阪神大震災後には耐震補強が行われてはいますが、耐震性にも課題を抱えており、近年は、災害対策時の中心となる「本部長室」を第一庁舎から最も新しい第三庁舎に移転するなどといった対策もしていますが、防災拠点としては十分ではないと言われていました。

また、「分散化」も問題でした。本庁内でも3つの庁舎建物に分かれ、さらに、城山分庁舎、三軒茶屋分庁舎も含んで分庁舎も3つあるなど、区役所機能が多くの建物に分散していました。これに加えて、都からの業務移転や区の業務多様化などにより、窓口や事務スペース不足も問題となっており、狭いスペースでの対応を余儀なくされることから区民サービスの低下が懸念されていました。機能の多様化により、周辺の民間ビルを借り上げて更なる分散化を招くなど、用件によっては様々なビルを行き来する必要があるなど不便さが増し、駐輪場や駐車場の不足も問題とされていました。

こういった様々な課題に対応するため、2004年度から建替に関する調査が開始されており、2008年には「世田谷区本庁舎等整備審議会」が開催されました。その後、有識者や区民からの意見聴取も行われていますが、全面建替か一部保存による改修の2案で議論が続き、長年結論が出ませんでした。その後、2016年4月に「本庁舎等整備基本構想検討委員会」が設置され、2016年中に結論を出す方針で議論が進められました。

議論時には、300億円以上になると見込まれた費用も、課題の1つでした。こちらは2023年の世田谷区長選挙でも争点の1つとなっていました。議論時から区役所の場所は現在地のままで、ということは決まっていました。

なお、旧本庁舎は、第二次世界大戦後の日本の建築界をリードした建築家の故・前川國男氏による設計です。前川氏は、国立西洋美術館(新館)、東京文化会館、新宿の紀伊国屋書店なども設計しており、国際建築家連合の副議長も勤めた人物です。特徴としては、第一庁舎と区民会館は中庭を中心とした空間をコンクリートの打ちっぱなしの建物が囲む独特な構成となっている点などがあり、区の木であるケヤキ並木もあります。この歴史的な建造物の保存も、課題の1つではありました。

住所:東京都世田谷区世田谷4-21-27
郵便番号:154-8504
電話番号:03-5432-1111
鉄道1:京王電鉄世田谷線 松陰神社前駅 徒歩5分
鉄道2:京王電鉄世田谷線 世田谷駅 徒歩5分
バス1:東急バス 世田谷区民会館 徒歩2分
バス2:東急バス 世田谷区役所入口 徒歩8分
バス3:東急バス 世田谷駅前 徒歩6分
スポット名:世田谷区役所
よみがな:せたがやくやくしょ
定休日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
築年:1960年(第一庁舎)
駐車場:有料53台収容。24時間利用可能
Lot Size:あり

Additional Features

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