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世田谷区とは

公開日:2016年5月2日

世田谷区の位置

世田谷区とは、東京23区に含まれる特別区の1つで、23区の南西部に位置しています。人口は東京23区の中で1番多く、面積は大田区に次いで2番目の広さを持ちます。

「高級」というイメージもあるかもしれない世田谷区ですが、「三軒茶屋」「二子玉川」「下北沢」「成城」など、有名な地名も多数あります。ちなみに、高級住宅街で有名な「田園調布」は大田区ですが、世田谷区に隣接しており、「玉川田園調布」が世田谷区にはあります。

人口が多いことから、世帯数や若者数など、人に関することでは23区内では1位の数字がずらりと並びます。区の歳入も2022年度は約3900億円と23区では1位です。

場所

東京都世田谷区は、練馬区、杉並区とともに東京23区の西端に位置する3つの区のうちの一つで、その中でも最も南に位置しています。北隣はほとんどが杉並区、東隣は北から渋谷区、目黒区、大田区、南隣は多摩川を挟んで神奈川県川崎市(東から、中原区、高津区、多摩区)と隣し、西隣は北から三鷹市、調布市、狛江市と隣接しています。

経度緯度では、東経139度41分11秒~139度34分56秒、北緯35度40分59秒~35度35分25秒に位置しています。

面積

世田谷区は、東西に約9キロメートル、南北に約8キロメートルとほぼ平行四辺形に近い形をしています。

世田谷区の面積は、58.05平方キロメートルです。実は、2013年までは58.08平方キロメートルと、今より若干広い面積が公表面積でした。

2013年まで市町村の面積は、国土交通省国土地理院による1988年時点の2万5000分の1地形図を基に、埋立や境界変更の告示等による面積の加減算を行って毎年公表されていたのですが、計測の基礎となる地図がより高精度な「電子国土基本図」に切り替えられたことで計測方法が変更され、若干小さな面積となりました。区では、2015年3月以降、新しい面積を使用しています。

現在は大田区に次いで東京23区内では2番目の面積となっていますが、1992年に羽田空港の埋め立てが完了するまでは、東京23区で最も広い区でした。23区内で3番目の面積は足立区の53.25平方キロメートルとなり、最も小さい台東区と比べた場合、世田谷区は約6倍の面積を持ちます。

他県の自治体では、千葉県市川市や、埼玉県羽生市などとほぼ同程度の面積となっています。

地形

世田谷区は武蔵野台地の南部に位置し、大きく分ければこの台地部分と多摩川沿いの低地部分に分けることができ、区内全体では地形の起伏が多い場所です。台地部分の南西部にあたる多摩川沿の成城から大蔵、瀬田、野毛に至る部分は「国分寺崖線」と呼ばれる急な崖を形成しており、ここが武蔵野台地の境界として、この崖の北東側が台地、南西側が低地となっています。

台地部分で最も高い部分は、区内のほぼ中央から南東部にかけて傾斜している「荏原台」と呼ばれる場所で、このうち世田谷区松原・大原あたりに分布している「淀橋台」といわれる部分が最高で40~50メートルほどの高さです。

その他にも複数の地層が見られ、台地部分全体では30~50メートルの標高となりますが、高度は全般的に烏山方面から奥沢方面の南東方向に傾いており、区内の標高は北西部に行くほど高くなり、南東部に行くほど低くなります。

一方、区内南西部の多摩川沿いとなる低地部分は標高10~25メートルの平坦地となっており、多摩川の下流に行くほど低くなっています。

区内には多摩川をはじめ、仙川、野川、烏山川、北沢川、蛇崩川、九品仏川、谷沢川、呑川、丸子川など多数の川がありますが、かつてはかんがい用水として利用されていた川も、宅地化が進むにつれて多くが下水道幹線となり、地上からは見えないように「暗渠化」が進んでいます。川が地下に入ってしまった地上部分は、緑道となっています。

人口

人口数

2020年10月実施の第21回国勢調査による世田谷区の人口は、前回調査から4万3,273人(4.81%)増となる94万3,664人です。前々回の2010年調査からは、6万6,526人増加しています。

この数は、政令指定都市を除く全国の市町村の中では、前回、前々回の国勢調査に引き続き1位です。政令指定都市を含めた市町村の人口順では、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、川崎市、神戸市、京都市、さいたま市、広島市、千葉市(97万4,951人)に次ぐ全国13位となっています。

前回の調査では世田谷区より1つ上にあたる全国13位だった北九州市は、93万9,029人(前回調査時は96万1815人)に人口を減らし、世田谷区よりも人口が少なくなりました。なお北九州市の次は、堺市の82万6,161人となります。

都道府県でも、 和歌山県、佐賀県、山梨県、福井県、徳島県、高知県、島根県、鳥取県の8県の人口を上回っています。前回調査では世田谷区の人口を上回っていた和歌山県ですが、2020年の調査では92万2,584人となり、世田谷区を下回りました。

人口の割合では、東京都の人口の6.75%(前回は約6.66%)を占め、全国の人口では約0.75%(前回は約0.71%)が世田谷区に住んでいることとなります。東京23区で世田谷区に次いで人口が多い練馬区は75万2,608人(前回は72万2108人)です。

人口の「増加数」で見た場合、東京23区の中では1位となります。前回の調査では、港区、千代田区、江東区、港区に次いで5位でしたが、今回はトップの増加数となっており、以下は、品川区、大田区、練馬区、中野区と続いています。増加率では、23区中13位と、前回の16位から3つ順位を上げています。

一方、世田谷区が発表している「住民基本台帳」に基づく数字では、2024年1月1日現在、世田谷区の人口は91万8,141人、うち、日本人が89万2,604人、外国人が2万5,537人となっています。国勢調査と同じ2020年10月1日現在の数字は、92万2,257人でした。

※国勢調査の数字と住民基本台帳の数字の差は?

住民基本台帳と国勢調査の数字では実は違いがあり、世田谷区の場合も約2万人程度の差が見られます。これは、調査方法の違いによるものです。

「住民基本台帳」は住民票から集計されており、「届出地」に基づいた数字です。一方、国勢調査は実際に住んでいる「居住地」に基づいた数字です。また、国勢調査は調査日時点(10月1日)の居住地に基づいた調査であり、住民基本台帳は毎月更新されているなど、調査時期の違いもあります。

「住民票」の場合、特に若い世代に多いようですが、住所を移転しても転居届けを出さずに元の住所に残したままにする人がいたり、住民票を残したまま、海外に長期滞在している人なども含まれています。そのため、通常は住民基本台帳のほうが国勢調査の数より多くなり、全国約1700市町村のうち、住民基本台帳のほうが数字が多い自治体が約90%、少ない自治体は10%程度となっています。

世田谷区のように国勢調査のほうが数字が多い自治体は都市部に多く、住民票を地元に残したまま進学や仕事の都合で一時的に滞在している人が影響しているようです。世田谷区の場合、教育機関も多いことから、大学生などが実家に住民票を残したまま滞在している人数が多いのかもしれません。

世帯数と人口密度

2020年の国勢調査によると、世田谷区の世帯数は回の調査から2万9,382世帯(6.36%)増の49万1,717世帯となっており、1世帯あたりの人員は1.92人と前回から0.03人減少しました。全国平均の2.26人や東京都平均の1.94人は下回っているものの、区部平均の1.87人は上回っています。

区の1世帯当たりの人員数は、前回、前々回の国勢調査では1.95人で変わらず推移するなど、全国や都の平均に比べると、減少幅は小さくなっています。かつては区部の平均も下回っていたものの、前回調査から上回るようになっています。

東京23区の中では7番目に多い数となり、前後は、墨田区・大田区・北区が1.87人、荒川区が1.94人、江東区が1.98人となっています。なお、23区で最も少ないのは新宿区で1.57人です。

世田谷区の人口密度は、1平方キロメートル当たり1万6,256人です。全国平均の338人に比べると、約48.1倍となっています。東京23区全体の人口密度は1万5,511人で、世田谷区はこの平均を上回っています。23区内の順位では14番目に多くなり、13位の中央区、15位の渋谷区にはさまれた位置にあります。

地域

世田谷区内は行政上5つの地域に分けられており、東側が北から「北沢地域」「世田谷地域」「玉川地域」、西側が北から「烏山地域」「砧地域」となっています。区役所は「世田谷地域」に置かれており、他の地域にはそれぞれ「総合支所」が設置され、区役所機能の一部を担いそれぞれの地域ごとに小さな区役所があるような形となっています。

各地域は「地区」に分かれており合計で28地区があります。それぞれの地区にはまちづくりセンターがおかれており、「まちづくり」の基礎的な単位となっています。また一部の地区には出張所も置かれ、行政手続きの一部を行うことができます。

また区内の町名は合計で61あり、町丁数は277と、足立区の269を上回り23区内では最も多くなっています。各町は、基本的には28地区のいずれかに分かれていますが、三軒茶屋や駒沢など、一部の町は複数の地区に分かれているものもあります。

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