世田谷文学館コレクション展 衣裳は語る──映画衣裳デザイナー・柳生悦子の仕事

日時
2023年10月07日 - 2024年03月31日
10:00 - 18:00

場所
世田谷文学館

カテゴリー

• 芸術・アート

世田谷文学館のコレクション展です。今回は映画衣裳デザイナー・柳生悦子にスポットを当てた展示となります。

柳生悦子（やぎゅう・えつこ　1929～2020）は、1950年代から80年代まで、数々の映画で衣裳デザインを担当しました。

柳生は、舞台衣裳デザインの道を志し、東京美術学校在学中から映画美術監督・松山崇に師事し、美術助手として映画制作に携わりました。

『ロマンス娘』（東宝、1956年）で映画衣裳を手がけ、以後、ジャンルを問わず様々な作品で映画衣裳デザイナーとして活躍しました。そのジャンルは、「三人娘」「若大将」「社長」「クレージー」ものなどの東宝の人気シリーズから、『Mishima』（日米合作映画・日本未公開、1985年）や、『敦煌』（大映・電通、1988年）、そして音楽映画や文芸作品、時代劇、戦争、SF映画など多岐に渡り、その作品数は100本以上となります。

柳生がキャリアをスタートした1950年代から60年代の映画界は、モノクロからカラー、ワイド画面への転換期となっており、登場人物たちの色調やスタイルを全体バランスの中で考える専門職としての衣裳デザイナーの必要性がようやく認められはじめた時期でした。

現在では、映像作品におけるコスチューム・デザインは作品を成り立たせる重要な要素として認識されていますが、柳生は手さぐりの中で、映画全体と調和する「グッド・デザイン」とは何かを追求し続けたのでした。

世田谷文革館では、柳生の生前に約3000点に及ぶデザイン画の寄贈を受けています。

今回の展示では、歳月を経てなお色彩鮮やかなデザイン画の数々を中心として構成しながら、映画衣裳デザイナーのパイオニア・柳生悦子の仕事を紹介します。合わせて、約400点の衣裳デザイン画を閲覧できるデジタル展示も行われます。

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